歯の中には神経や血管が束になった「歯髄(しずい)」という組織があり、むし歯の進行や外傷などでこの歯髄が細菌感染すると、炎症や痛みが生じ、最悪の場合は抜歯という選択が必要になります。この感染した歯髄を除去し、内部を無菌的に清掃・消毒して密閉する治療が「根管治療」です。
根管治療は、保険治療において処置の困難さとそれに対する診療報酬の低さから、軽視されがちな治療であり、治療に回数もかかることから、患者様からも敬遠されます。しかし、神経を失った歯は適切な処置を行わない限り崩壊の一途を辿り、抜歯という最悪のシナリオをたどりかねません。当院では、1回の治療に1時間程度の時間を確保し、歯を少しでも長く残せる可能性に向き合います。
根管治療は、単に神経を取れば終わるというものではないですし、どこの歯科医院でも同じ器具を使って同じアプローチで治療をするものではありません。
歯の中に細菌が残っていれば、再発するリスクは高くなりますし、歯の根の先(根尖)に膿が溜まっていたり、歯の根に穴が開いていたり(穿孔)、ひび(歯根破折)がある場合などでも治療の成功率は大きく下がります。当院では、歯科先進国の欧米で専門医が実践するプロトコールに準じた診断と処置を行います。
再治療や長引く痛みにお悩みの方は、是非ご相談ください。
Feature
精密な視野で見逃さない
根管は複雑な網目状の構造で、長さ10〜20mm、直径はわずか0.06〜0.6mm程度しかなく、内部は暗く光も届かないため、肉眼での治療は手探りのようなものであり、精度を求めるには限界があります。
当院では、最大約20倍に拡大できるマイクロスコープ(歯科用顕微鏡)を用いて、保険診療・自費診療を問わず、すべての根管治療に精密さを追求しています。根管内の微細な構造や破折、感染部位を正確に捉えることで、治療の確実性を高め、再発リスクを最小限に抑えることが可能です。
無菌環境を維持する
ラバーダム防湿とは、治療する歯以外を医療用のゴムシートで覆い、唾液や呼気に含まれる細菌の侵入を防ぐ治療法です。根管治療は無菌的な環境が大前提であり、細菌をいかに排除するかが成功のカギです。
当院では保険診療、自費診療を問わず、全ての根管治療にラバーダム防湿を徹底し、治療中の再感染を防止しています。
精度と効率
歯髄を除去して根管(歯髄の通る管)の形状を整える器具をファイルと言いますが、当院では従来のステンレス製のものだけでなく、複雑な形状の根管でも追従するニッケルチタン製を使用しています。
また、ニッケルチタンファイルを回転駆動する専用のモーターを使用することで、精度が高く、効率の良い根管治療が行えます。治療時間や治療回数が減ることで、治療する間に感染するリスクを少なくし、患者様の負担も軽減されます。
立体的に正確に捉える
当院では、根管治療のほとんどのケースで歯科用CTによる撮影を行います。
歯科用CTは、断層写真をもとに立体的に歯や骨の状態を可視化できる機器です。平面的なレントゲンでは見落としやすい根管の形状や複雑な枝分かれ、歯の根の先にできた病巣の広がりなども、奥行きを含めて詳細に把握できます。これにより、正確な診断と的確な治療計画が立てられるようになり、再発リスクを最小限に抑えることが可能になります。見えなかった部分を「見える化」することこそ、精密な根管治療の第一歩です。
審美性を考慮した治療
神経を取った歯(失活歯)は、歯髄によって満たされていた栄養を受け取ることができなくなってしまうため、時間とともに黒ずむ傾向があります。
当院では、前歯など見た目が気になる部位には「ウォーキングブリーチ」などの処置を組み合わせ、自然な色調を保つよう努めています。当院は、ただ治すだけでなく、見た目にも配慮した治療を『当たり前に』行います。
当院は、保険診療・自費診療を問わず、マイクロスコープ、ラバーダム防湿、ニッケルチタンファイルを使用した精度の高い治療を心がけていますが、特に自費診療の根管治療では、時間をさらにしっかりと確保することで短期間で治療を終えることができます。患歯の無菌化の徹底をさらに行い、理想的な環境下で、保険治療ではカバーされない理想的な材料を用いて、使用するファイルも新品・未使用を使用します。
※治療費には消費税(10%)が含まれています
Surgery
歯の根の先の病巣
一部のケースでは、歯の中からのアプローチだけでは不十分で難治化している可能性があります。歯の外側に病巣があるため、歯の中側から感染源を取り除く根管治療では、再発リスクをなくすことができません。
当院では、歯の根の先端を外科的に切除する「歯根端切除術」を行います。骨に開ける、または一時的に歯の抜歯を行い、直接病巣へのアプローチを試みます。歯科用CTを用いた診断と、マイクロスコープを用いた精密治療で、できる限り歯を残す選択肢を検討します。
穴が開いてる歯の治療
根管に本来は開いていない穴(穿孔=パーフォレーション)が、重度のむし歯や歯根吸収、または感覚に頼った誤った根管治療によって開いてしまうと、そこから細菌が侵入し続けて再発の原因になります。
当院では、マイクロスコープと高性能な修復材料を使って、このような難治性の根管治療にも対処します。再発を防ぎ、歯を残すための最終手段としても力を尽くしています。
⻭根端切除術含む
※治療費には消費税(10%)が含まれています
歯をできるだけ残すためには、むし歯になる前に防ぐ『予防』が大切です。また、過去に治療した歯でも再びむし歯になる『二次う蝕』も少なくありません。当院では、生涯健康な歯で過ごすための予防歯科をお勧めしています。
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